泌尿器科

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泌尿器科

当院の泌尿器科の特徴

早期発見・早期治療

泌尿器の疾患は、早期に発見し早期の治療が重要です。特に腎臓病は、腎臓の3分の2の機能が障害を受けるまで症状に現れにくく、病気の発見が遅れることが多々あります。
当院では、病気を早期に発見する健康診断などをご提案し、健康を維持する取り組みにも力を入れています。

猫の診察

適切な検査と診断

当院では尿検査や、レントゲン検査、エコー検査など様々な検査を経て、原因や種類を診断します。
長年の経験や充実した検査を行い、適切な診断結果を元に治療を行います。

検査

個々に合わせた診療・フォロー

泌尿器科では症状に合わせた治療や治療の継続が必要となってきます。
当院では個々に合わせた治療計画を実施し、継続的なフォローと指導を行っていきます。
透析治療など当院では行っていない治療が必要となった場合、症状と治療内容によって専門病院へ紹介を行っています。

個々にあわせた診療

泌尿器科の多い病気

膀胱炎

  • トイレの回数が多い
  • 排尿姿勢が長い(残尿)
  • 排尿時痛そう
  • 血尿や濁った尿、においが強いなど尿の異変がある
疲れた犬

犬の場合、細菌感染が原因であることが多いです。
猫の場合は特発性膀胱炎多く見られます。これはストレスや飲水量の減少、トイレの回数の減少などの外的要因、膀胱粘膜の異常やホルモン変化などの内的要因が関係します。
1~10歳では原因不明の特発性膀胱炎、10歳以上は尿路結石や慢性腎臓病が関係している細菌性膀胱炎が多くなります。

検査・治療方法

尿検査、X線検査、エコー検査などを行います。
膀胱炎の治療は原因によって異なり、治療が遅れると重症化するケースもあるので注意が必要です。
犬の場合、基本的に細菌感染が原因であれば抗生物質や消炎剤を服用します。
猫の場合、尿路結石が原因であれば療法食を使って結石を溶かしますが、結石が大きい場合には手術で摘出することもあります。
また、ストレスが原因であればストレスを軽減しつつ、消炎剤などを服用します。

x線検査

他にも、ストレス軽減のため、リラックスする成分の入ったサプリメントや療法食を使用する場合もあります。
薬剤の投与は最低2~3週間行います。膀胱炎は一見治ったように見えても、完治まで時間がかかります。そのため、通院には再尿検査を行い、炎症の有無を確認する必要があります。

尿路結石

  • 頻繁にトイレに行くが尿が出ていない
  • 排尿のときに痛がる
  • 尿に血が混ざっている
  • 尿の臭いがいつもと違う
犬

腎盂、尿管、膀胱または尿道に石ができる病気で、その石が原因で、血尿や痛みを引き起こしたり、治りにくい膀胱炎や腎盂腎炎になります。
また、石が両側の尿管や尿道を閉塞すれば、命にかかわる急性腎不全が起きます。
どんな犬・猫にでも起こりうる病気ですが、犬の場合、シー・ズー、シュナウザー、柴犬、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ヨークシャー・テリア、パピヨン、ポメラニアンなどでよくみられます。

検査・治療方法

レントゲン検査、超音波検査で結石の有無を確認します。
治療は、溶解可能な場合、療法食や薬剤投与で対応します。
溶解できないものは外科的または非外科的に石を摘出します。非外科的摘出法の1つは、犬・猫を立たせて膀胱の出口に石を集め、手で膀胱を圧迫することによって尿ともに排泄させる方法があります。ただし、この方法を行うには麻酔が必要なことも多く、尿に感染がある場合は感染が腎臓に広がる可能性があります。

レントゲン検査、超音波検査で結石の有無を確認

もう1つは、膀胱鏡を尿道から挿入して小さな石は鉗子で摘出したり、大きなものはレーザーなどで破砕してから摘出したりする方法です。こちらは、行える施設が限られていること、すべての石を取り除けない場合もあります。

慢性腎臓病

  • 水をたくさん飲んでいる
  • 尿量が多い
  • 元気がない
  • 食べているのに痩せてきた
猫

慢性腎臓病は7歳以上になった中高齢の犬、猫によく見られます。特に高齢の猫で発症は多く、気づいた時にはかなり進行しており、最も注意しなければいけない病気の1つです。
腎臓には様々な機能があり、慢性腎臓病ではその機能も徐々に低下します。病気が進行し、腎臓から尿への老廃物の排泄がうまくいかなくなると腎不全、さらには尿毒症を引き起こし、最終的には死亡してしまいます。

検査・治療方法

残念ながら、慢性腎臓病は一度発症すると完治できません。治療の目的は、症状の緩和、腎臓の負担軽減をし、進行を遅らせることです。
できるだけ早い段階から腎臓のケアを始めることが健康寿命を延ばすポイントになります。
主な治療法としては、食事療法、腎臓機能を補助する薬の投薬、体内の水分バランス調整のための点滴療法です。
食事は腎臓病用の療法食に切り替えることを推奨しています。様々な種類がありますので獣医師と相談ください。

薬の投薬


また、食欲が低下している場合には活性炭やリン吸着剤等の内服薬やサプリメントを併用することもあります。
病状の進行に伴い、輸液や降圧剤、貧血の改善薬、吐き気止め、食欲増進剤など、各症状に適した治療を行っていきます。
早期発見・早期治療を行うことで、病気の進行を遅くし、寿命を延ばすことができます。

よくあるご質問

Q.1

どのような病気を診てもらえますか?

犬・猫どちらも、膀胱炎、尿石症、慢性腎臓病が泌尿器科におけるよくある病気です。
他にも腎盂腎炎、腎性高血圧症、尿路感染症、膀胱アトニー、ファンコーニ症候群などの診察・治療も行っています。

Q.2

早期発見をする方法は?

年齢と共にリスクが上がる病気が多いですので、早期発見・早期治療が重要です。
具体的には普段の飲水量を把握し、増減や尿量、色や臭いのチェックです。また、定期的な健康診断を行うことで、初期段階の慢性腎臓病を早期に発見できる可能性があります。